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ウェルケアガーデン深沢:外観4小池 この評価の中で、重点評価対象とする疾病を6種類あげていますが、どのようにして選んだのか、また、特に対策を行う重要度が高い疾病があれば教えてください。湯澤 先ほどご紹介した千葉大学大学院の林先生がアンケート調査の結果に基づいて選びました。多くの施設が予防対策として重視しているトップ6が、①血圧上昇、②熱中症・冷房病、③ヒートショック、④感染症、⑤カビ・ダニの発育、⑥臭気・空気質でした。中でも、④の感染症対策は、4割以上の施設で予防対策が重要と回答されています。ちなみに、感染症対策では、冬の室内湿度維持が重要です。湿度が低いと居住者の免疫力が低下して、インフルエンザなどのリスクが高まると言われています。室内環境の改善につなげる小池 高齢者施設のインフルエンザ集団発生は、時々耳にします。感染症対策は重要ですね。この指標を使うことで対策状況が把握でき、改善のためのアクションを検討することができそうですね。湯澤 建築設備に関する知識が少ない人でも評価結果がわかりやすく、かつ、自分達の知りたい情報が得られること、そして改善へのアクションにつながることがこの指標の強みと考えています。例えば、冷房病対策の評価が悪い場合は、どこかの部屋の室温が低すぎることが原因です。室温が低い部屋を特定して室温設定値を見直すなどの改善につながります。小池 価結果の妥当性についてはいかがですか?湯澤 この指標は高齢者の健康を保証するものではありません。多くの方が重視している疾病予防の観点から、施設が好ましい状況にあるのか、その度合いを示す指標です。疾病ごとに適正な室内環境を判断する基準を文献調査や有識者へのヒアリングで定めていますので、評価の妥当性は高いと考えます。小池 がでしたか?湯澤 改善につなげることは重要ですね。評これまでに実施した施設の評価はいか約40件の施設を評価しています。100

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