2015年 年頭にあたり

2015年01月09日

VIEW 編集部

本年も引き続きNSRIニューズレター「VIEW」をご愛読くださいますようお願い申し上げます。
年頭に当たり、所長 野原文男より以下の挨拶がありました。挨拶の内容を一部編集してご報告させていただきます。

■災害に強い街づくりの提案と環境問題緩和に向けた発信

昨年を振り返ってみますと、自然災害が頻繁に発生した一年だったように思います。大雪にはじまり、記録的な大雨による洪水や土砂崩れ、相次ぐ大型台風の日本列島縦断などです。これらの災害に巻き込まれ尊い命を落とされた方々のご冥福を心からお祈りすると同時に、都市や環境をテーマとするシンクタンクとして、これらの災害から学んだ教訓を街づくりなどの提案に活かしていく必要があると思います。また、温暖化が及ぼす気候変動が、やがて農作物への被害や海洋の酸性化などに繋がり人類存亡の危機を招くといった警鐘が鳴らされています。それを何としても防ぐために、今、我々に出来ることをNSRIから発信したいと思います。

■ICTの時代に於いても変わらぬ本の価値

昨年、NSRIでは、“やりくりーぜちゃんと地球のまちづくり”という絵本を出版しました。環境問題の緩和に向けて教育が基本だと言われているので、この絵本がその役に立ってくれるものと期待しています。また、この絵本を使った出前授業も所員の自発的な活動として行っています。仕事の合間を縫って出前授業を引き受けてくれた所員に改めて敬意を表します。
絵本に続いてNSRI選書の第2弾“スマートシティはどうつくる”も昨年末になんとか出版に漕ぎ着けることが出来ました。今年もNSRI選書第3弾を出版するための準備をしています。

■時間をデザインする

最後にNSRIのCI(コーポレイトアイデンティティ)である“Passion for Sustainable Cities”についてお話します。このCIは一昨年9月に決まりました。とても素敵なCIだと自負しています。活気に満ち溢れ、魅力的な組織になりたいという願いをこめたCIです。創立10周年を来年に控えて今年はこれまで以上に充実した一年にしたいと思います。そのためにも“Passion for Sustainable Cities”の合言葉を胸に、全研究員が一丸となって価値ある提案を行い、そして自らも成長していくことを年初目標に掲げます。
この目標実現のためには研究員自らが公私ともに充実した一年を過ごすことが必要で、時間の使い方の工夫がその鍵を握っていると私は考えています。ONとOFFを明確に分けた時間の過ごし方を工夫するとともに、在宅勤務やテレワークの推進を通して得られるゆとりの時間が、健康面だけでなく仕事面においても良い結果を招くと思うからです。「急がば回れ」の諺がありますが、まさに「時間をデザインする」ことが私達の目標に着実に近づく方法のように思います。