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岡 現地政府、ディベロッパー、建築家やコンサルタント等、様々なロシアの方々とお付き合いする中で、マナーやルールにおいて、日本との違いを感じることはありますか?もう一つの日本の得意技である「省エ岡 ネ」についてはいかがでしょうか?石川 省エネについては、都市政策単独で普及・浸透させるのは難しいなあと感じます。ロシアの豊富なエネルギー資源は、国際競争力や外交面からも極めて有効なツールなのですが、国内で浪費してしまえば、自ら国力を弱めていることになります。したがって「都市・建築における省エネ」は、貴重な資源の国内での浪費を抑制する有効な政策ですから、エネルギー政策・外交戦略の観点からも重要な意味を持っています、という説明をすることが多いです。現在ロシアのクラスノヤルスク市で、NSRIはAPECのLCMT(Low Carbon Model Town)プロジェクトを担当していますが、市長は、都市全体の省エネ・スマート化の推進に極めて強い意欲をお持ちだと聞いています。ここでの取組みが、今後のロシアにおける省エネ・スマート化の政策と都市開発の先導プロジェクトになり、ロシア全土にスマート化が普及することを期待しています。石川 国や地域によってルールやマナーは違って当たり前なので、常に「郷に入っては郷に従え」という気持ちでいます。なんとなく、街なかを行きかう人々も不機嫌そうな面持ちで、とっつきにくそうな方が多くいるように見えますが、スーパーの店員さんなどは親切で、居心地も悪くありません。私の周りのロシア人の方々も親日で、日本人へのリスペクトを感じます。狭い交友範囲ではありますが、ロシア人の印象は、「ロジカルな思考を好み、少し理屈っぽいが納得すれば行動は早い。しかめっ面だが、親切かつ感情豊かで情熱的」って感じでしょうか。理詰めで物事を組みたてることを好むという意味では、きっちりした性格の日本人にはお付き合いしやすいかもしれません。クレムリン北側にあるマネージュ広場の芝生4ロシアの人々とのお付き合い

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