VIEW123 Jul 2019
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旅する研究員イギリス植民地時代を象徴する建築物、近代的なビル群と独特の雰囲気をもったインドらしいまち並みが共存しています。まちには人があふれ、活気に満ちています。その活気あふれるムンバイを20年ぶりに訪れました。世界第2位の人口を有するインド最大の都市ムンバイ(旧称ボンベイ)。人口は、周辺都市を含めると2000万人を超えます。インドの商業・金融の中心的役割を担い、インドの娯楽映画「ボリウッド」の発祥地としても知られています。所員が出張で訪れたまちをご紹介します街中は、歩道に沿ってお店が連なり、歩行者や車、三輪タクシーのリキシャ、バイク、牛、犬などであふれています。現在ムンバイメトロの建設や、日本の新幹線方式を採用したインド初の高速鉄道建設計画が進んでおり、開業すれば都市の利便性や快適性が向上することが期待されます。一方で、現在運行されているムンバイ近郊のローカル電車は乗客の安全性確保の面で課題があります。電車のドアは走行中も開け放しで、ラッシュ時には乗客が戸口から身を乗り出した状態で走行しています。近代インドらしさと近代的な技術、技術そこには大きなギャップがあるように見えます。また、我々がもつ常識や価値観とは全く違うところもありましたが、まちは多様性に富み、違いを幅広く受け入れていると感じました。木内 千穂|きうち ちほ研究員専門は、都市・地域計画、まちづくり。海外の都市に行くと、スーパーマーケットやショッピングモール、公園を巡ったり電車に乗ったりして、その土地の文化や流行のもの、人々の活動など日本との違いを発見することが楽しみの一つです。近代的な建築物チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅ドア開け放しでホームに入ってくる電車市民の憩いの場 マリーン・ドライブ7近代的な景観と植民地時代のまち並みが共存する都市 ムンバイResearch Field

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