view135 Jul. 2022
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インタビュー将来都市像 出典:大田区都市計画マスタープラン日建設計総合研究所(NSRI)は、都市計画マスタープランの策定を数多くの都市において手掛けているほか、立地適正化計画、駅周辺をはじめとした地区まちづくり計画など、地方公共団体等が策定する様々な計画や都市政策の立案に関わっています。それらの多くに携わってきた藤田主任研究員にお話を聞きました。都市計画マスタープランとは倉石てください。藤田長期的な視点での都市の将来像を構想し、その実現のための基本的な方針を示す都市計画マスタープランをはじめ、行政計画や都市政策に関する、調査・企画・コンサルティングが主な役割です。地方公共団体等からの依頼により、日建グループならではの具体の都市空間に対する提案力や表現力を活かしながら政策立案の支援を行っています。倉石藤田さんはこれまで渋谷区や江東区をはじめとした特別区や、政令指定都市等の都市計画マスタープランの立案に携わってきたとのことですが、都市の将来像を考えるというのは、どのようなプロセスになるのでしょうか?藤田作業手順やマニュアルとして示すのは難しいのですが、関連する行政計画や市民ワークショップでの意見などを拠り所にしながら、地域らしさを言葉にし、将来像としてとりまとめていく作業を行います。倉石すね。藤田まち歩きのようなミクロな経験も含め、地域らしさや地域の固有性は非常に重要な視点です。一方で、都市計画マスタープランは区市町村単位の計画ですから、その範囲を超えた広域的2都市政策グループの役割について教え都市ごとの一品生産ということなのでな視点が見過ごされがちです。周辺の自治体を含めた広い範囲での施設立地やインフラの状況、将来に予想される変化から、当該自治体がどのような位置づけにあり、今後どのような役割が期待されているのかを読み解くことも求められています。コンパクトシティに向けた取組み大石コンパクトシティは、近年の都市計画においても大きなトレンドになっているのでしょうか。藤田人口減少下にある近年では、生活拠点などに生活利便施設や住宅を集約し、公共交通と連携してまちづくりを進める「コンパクト+ネットワーク」といった意味で使われています。大石れるのでしょうか?藤田立地適正化計画を策定することにより、都市全体の構造を見渡しながら都市機能や居住の誘導と、それと連携した公共交通ネットワークの再編に取り組むことができます。とはいえ、住民の皆さんに今住んでいる場所から移ってもらうのコンパクトシティはどのように実現さ都市政策へのアプローチInterview

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