今年2024年は、意見交換の場としての「地方創生サロン」は継続しつつ、2023年の活動を通じて見えてきたプロジェクトの種を実際のビジネスに発展させるべく、深堀りしていきたいです。こうした繋がり・きっかけを足掛かりに、地域の魅力や人を活かしきれていない地方自治体において、地元と一緒にまちを共創するお手伝いをすることで、今後様々な自治体へと波及するモデルをつくれるのではないかと考えています。柄澤 薫冬|からさわ ゆきと 研究員専門分野 :都市開発・再開発、地域デザイン学生の頃から10年ほど、福井県坂井市にお世話になってきました。三国の歴史的市街地や東尋坊、越前ガニ等の魅力を有する自治体です。生まれ育ったor所縁のある土地ではないですが、何か恩返しをできないか模索をしている中での本サロンでの意見交換は大変刺激になる1年間でした。また、昨年度から実際の業務として、坂井市の歴史的な建物と活動をどう維持・向上させていくかを定める上位計画の作成や、海沿いの広大な自然公園の官民連携での活用方策の検討等を担っていました。北陸新幹線が2024年3月16日に福井県内に延伸したことを契機にまちとして盛り上がっているタイミングということもあり、今年は私自身も当事者としてこれらの経験をつなげ、まちの共創モデルの検討を実践していきたいと考えています。第1回地方創生サロン:多様な部門・グループから約30名程が参加根津神社での「コケ玉づくりワークショップ」企画坂井市三国の「かぐら建て」の街並み日建グループの社員自らが「地方」や「まち」との関わりの在り方を再考する「地方創生サロン」を日建設計総合研究所(NSRI)が企画・運営しています。日建グループに所属する多様な人材を巻き込む場をつくり、外部との連携も図りながらともに成長・発展していくプラットフォームとなることを目指し、2023年に「地方創生サロン」を立ち上げました。メンバーを募ったところ、本業だけでなく自らまちとのかかわりを持つ社員や、漠然とした想い・悩みを持つ社員等、約30名に参加いただき、全5回のサロン開催の中で、情報交換にとどまらず、同じ志をもった人同士がチームを組み、プロジェクトの実践まで至りました。任意の活動という位置づけにもかかわらず、•本サロンで組成したチームで根津神社でのマルシェに参加•社外有識者を交えた「WEB3×まちづくりの可能性」イベント&ワークショップの開催•姫路エリアの歴史的建造物活用&町家イベントの推進等の具体的な活動につながり、改めて日建グループの人材の多様性に驚くとともに、他の主体と連携することで更なる展開が見込める期待が持てました。6トピック日建グループの”私的”まちづくりTopic
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