谷 大変長らくお待たせいたしました。ただいまから第37回都市・環境フォーラムを開催させていただきます。本日は、大変多くの方においでいただきました。お忙しい中、お越しくださいまして、まことにありがとうございます。
本日のご案内役は、私、広報室の谷礼子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、1月は、恒例によりまして、早稲田大学特命教授でいらっしゃる伊藤滋先生からご講演をいただきます。本日は、『低炭素化と都市』と題してご講演をいただきます。
先生のプロフィールにつきましては、お手元のレジュメのとおりでございます。実は、先生には、2008年に『低炭素化と都市計画』と題してご講演をいただいています。ご記憶に新しい方もいらっしゃると思いますけれども、本日は、さらに発展させたお話を伺えるものと大変楽しみにしております。
今日は、先生のご都合で、予定どおりですが、17時までとさせていただきます。
それでは、早速、先生にご講演をいただきたいと存じます。皆様、どうぞ大きな拍手で先生をお迎えください。(拍手)
伊藤 伊藤です。これまで随分話をさせていただきましたが、だんだん年をとると種が少なくなってきました。何を話したかも忘れていまして、先ほど言われて思い出しましたが、2008年に『低炭素化と都市計画』をやりました。今日は、それより少し進歩しております。進歩して、どちらかというと、学校の教師が概論を話すとか、筋論を話すというより、もう少し地べたにくっついた話を皆様にしようかと思っています。
(図1)
(図2)
4つぐらいあるんですが、多分、1「東京都心の低炭素化」と2「『霞が関周辺地区低炭素化都市づくり構想』」で時間切れになる危険性があります。4「街区単位でのCO2排出管理手法の検討」がおもしろいんです。3「「スマートエネルギーネットワーク」の導入による低炭素化の検討」は話しません。2は、長々とここに埋没する危険性があります。皆さん、長過ぎるぞ、と思ったら注意してください。
1.東京都心の低炭素化
(図3)
(図4)
これは前にも皆さんにここでお話ししたと思います。「2030年の東京都心」という勉強会をずっとやっていまして、かなり詰まってきました。
2030年のおおよその市街地像が描かれたんですが、それをもとにして、2030年、20年先に、世の中でいう低炭素化というのを、この東京都心の市街地像がどういうふうに受けとめることができるか、その作業をここでいたしました。
(図5)
これも何回か皆さんにお示ししましたが、2030年に23区の総人口は、955万人ぐらいになるんです。去年までは東京23区の人口は925万人ぐらいになるといっていましたが、その後、社会増がどんどん高くなってきました。それから外国人が増えるということで、それより約30万人増えてきました。これは、ずっと僕たちはこの仕事をしているので、今のところ確度が一番高い数字です。
こういうような人口増を議論するのは、まさに東京だけです。日本の各県では、沖縄が少し増えますが、あとは全部2030年に下がり始めます。
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