谷 大変長らくお待たせいたしました。ただいまから第53回NSRI都市・環境フォーラムを開催させていただきます。
今日は暑い1日になりました。また、お忙しい中、お越しくださいまして、まことにありがとうございます。
本日のご案内役は、私、日建設計広報室の谷礼子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、本日のフォーラムは、ご案内のとおり、東京都市大学都市生活学部教授でいらっしゃる多田宏行先生にお話をいただきます。本日は、『新たな時代を迎える東アジア(新鉄道時代の中国・日本・韓国)』と題してお話をいただきます。
多田先生は、1971年に東京大学法学部をご卒業され、三井不動産に入社されました。文書課長、S&E総合研究室長を歴任され、2008年から現職につかれていらっしゃいます。三井不動産ご在籍中は、東京ミッドタウン、日本橋まちづくり、柏の葉キャンパスシティなど、多くのプロジェクトのコンセプト策定、事業化推進に従事されていらっしゃいました。
本日は、世界の中で成長余力のある東アジアに注目し、その中で日本が果たすべき役割、発揮すべき力についてお話をいただけるものと大変楽しみにしております。
それでは、早速、先生にご講演をいただきたいと存じます。どうぞ皆様、大きな拍手で先生をお迎えください。(拍手)
多田 多田でございます。よろしくお願いします。今ご紹介のように私は、もともと三井不動産におりまして、1980年代に大阪に赴任しました。研究所長や教授になる1つの流れが最初にできたのが、大阪の時代に、読売新聞の懸賞論文で大阪の魅力を高めるにはどうしたらいいかということについて書いて、それが多少評価されたということがあります。1980年頃の大阪支店時代に大阪でミニプロという1戸建て事業を開始しました。その時は社内で効率の悪いことはやっていられないと非常に反対されました。三井不動産レジデンシャルの1つの大きな事業の柱としてファインコート・シリーズというのがありますが、それは30年ぐらい前に私が始めて社内で反対された事業でございます。もう1つは、1983年頃、レッツ事業本部という部門のチームリーダーをやっていました。今銀座で三井不動産が商業ビルをたくさんやっておりますが、都心商業というジャンルの事業をやり始めました。その時も余り効率的でないからやらないと言われましたが、30年後の今は、かなりのボリュームになっています。
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