「先進モビリティを活用したまちづくり」
第1回モビまち研シンポジウム 開催のお知らせ【終了しました】

 
本シンポジウムは、COI-NEXT マイモビリティ共創拠点の取組みを広く知って頂くとともに、全国のモビリティ分野の企業・団体に加え、まちづくり分野の皆様にも広く参画頂くことを目的として開催しました。

※COI-NEXT マイモビリティ共創拠点:名古屋大学が産官学民の共創の場として設立した、先進モビリティの開発と都市実装のため の研究拠点。2022年度~2031年度にかけて、工学、法学、心理学、芸術学等の学際領域でモビリティ研究を推進する。





開催概要

ハイブリッド開催・参加費:無料
日時:2022/12/02(FRI)16:00 ー 18:00
会場:神田スクエア・スクエアホール(先着100名)
共催:COI-NEXT マイモビリティ共創拠点、日建設計総合研究所

第1回モビまち研シンポジウムを開催しました。
当日は、まちづくり分野やモビリティ分野の関係企業、行政機関、国内の研究機関の関係者を中心として、会場参加とオンライン参加で約650名の方にご参加頂きました。

冒頭に、日建設計総合研究所 主席研究員の安藤章(名古屋大学 客員教授、COI-NEXTマイモビリティ共創拠点・副プロジェクトリーダー)より、開会挨拶とモビまち研プラットフォーム創設の目的を説明しました。

基調講演では、名古屋大学 COI-NEXTマイモビリティ共創拠点長・プロジェクトリーダーの森川高行が、既存の交通機関と自動運転サービスやAIオンデマンド交通などの先進モビリティを融合させた「モビリティブレンド」を紹介しました。加えて、地域交通が衰退する全国都市の現状を踏まえ、市民一人一人が公共交通を自分流にアレンジして利用できる「マイモビリティ」の可能性について講演しました。

話題提供では、最初に名古屋大学未来社会創造機構 特任准教授の金森亮が、高齢化と地域インフラの老朽化が著しい高蔵寺ニュータウン(愛知県春日井市)の再生に向けて、自動運転やAIオンデマンド交通を組み合わせた「モビリティブレンド」の実証実験の報告と今後の可能性について講演しました。

続いて、長束晃一氏(東急株式会社 社会インフラ事業部 戦略企画グループ 主査)より、東急が全国で実施する自動運転の走行実証を紹介して頂くとともに、遠隔監視・操縦による自動運転の検証例を示した上で、システムでは予測できない状況に対する人的補助の必要性を解説して頂きました。

最後に、西田司氏(オンデザイン代表、東京理科大学 准教授)より、道路空間を活用したパブリックスペースの創出などをはじめとして、都市空間利用の新たな可能性について、ご自身の実証プロジェクトの経験から解説をして頂くとともに、次世代モビリティ社会の都市空間のあり方を示唆して頂きました。

パネルディスカッションでは、先進モビリティの都市実装には、まちづくり分野との連携が必須であること、そして産官学民の共創体制の重要性を再確認しました。

シンポジウム終了後は交流会を開催し、講演者の方々を囲みながら、参加者同士の懇親を深めるとともに、先進モビリティを活用したまちづくりのための情報交換をしました。

 

プログラム


16:00-16:10   開催挨拶・趣旨説明:安藤 章
          日建設計総合研究所 主席研究員
          名古屋大学 客員教授・COI-NEXT マイモビリティ共創拠点 副プロジェクトリーダー

16:10-16:30   基調講演:森川 高行
          「『名古屋大学COI-NEXT マイモビリティ共創拠点』について」

16:30-16:40   話題提供 ① 金森 亮
          「先進モビリティによるオールドニュータウンの再生」

16:40-16:50   話題提供 ② 
長束 晃一 氏
          「遠隔型自動運転サービスがまちの暮らしを変える」

16:50-17:00   話題提供 ③ 
西田 司 氏
          「まちづくり目線からみるモビリティへの期待」

17:00-17:10
   コーヒーブレイク

17:10-17:50   パネルディスカッション

17:50-18:00
   質疑

18:00       閉会

登壇者プロフィール

 

森川 高行

名古屋大学
未来社会創造機構 モビリティ社会研究所 教授
COI-NEXT マイモビリティ共創拠点長
プロジェクトリーダー


京都大学工学部卒業、同大学院修士課程修了、マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院博士課程修了。京都大学助手、名古屋大学助教授、MIT 客員准教授を経て、2000 年から名古屋大学大学院教授。専門は、次世代モビリティ、交通計画、都市計画、消費者行動論。著書に「交通行動の分析とモデリング」(技報堂出版)、「道路は、だれのものか」(ダイヤモンド社)、「モビリティイノベーションシリーズ 第1 巻 モビリティサービス」(コロナ社)。

 

 

金森 亮

名古屋大学
未来社会創造機構 モビリティ社会研究所
特任准教授


2001 年名古屋大学大学院工学研究科(土木工学専攻)修了。建設コンサルタント会社を経て、2007 年名古屋大学大学院環境学研究科(都市環境学専攻)博士後期課程修了。博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科特任助教、名古屋工業大学特任准教授等を経て、2014 年より現職。交通計画、交通行動分析に関する研究に従事。㈱未来シェア取締役、㈱エクセイド取締役。

 

長束 晃一 氏

東急株式会社
社会インフラ事業部
戦略企画グループ
主査


2008 年東急電鉄入社。現業部門を経て本社部門にて鉄道事業の増収施策を担当。販促イベント、プロモーションから、自動改札機とWeb システムを連携させた鉄道版マイレージやアプリの企画、開発、運用などを実施。2015 年東急テクノシステム出向。航空機のグランドハンドリングシミュレータ、ホームドア関連など新規事業のソリューション営業、開発、施工を担当。2017 年東急電鉄に復職し、2018 年からMaaS 担当。2020 年から自動運転事業担当。

 

西田 司 氏

オンデザイン代表
東京理科大学
准教授


1976 年生まれ。使い手の創造力を対話型手法で引き上げ、様々なビルディングタイプにおいてオープンでフラットな設計を実践する設計事務所オンデザイン代表。近作に「みっけるみなぶん」「まちのような国際学生寮」「TOKYO MIDORI LABO.」など。東京理科大学准教授。ソトノバパートナー。オンデザインマステ部。編著書に「オンデザインの実験」「楽しい公共空間をつくるレシピ」「タクティカル・アーバニズム」「小商い建築、まちを動かす!」。