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◆趣旨・目的 |
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どうすれば街の価値を高めることができるか−これは行政や市民、民間企業など、まちづくりに係わる人々や組織にとっての共通のテーマです。社会が成熟し、また、国境を越えた連携によってまちづくりが進められていく中で、これからますます重要となる課題でもあります。
NSRIでは、「豊かさ(魅力)を増しつつ、資源消費(環境負荷)を低減する都市の実現」というテーマの下、「Factor X 」という指標により、「魅力2 倍・環境負荷1/2」を具体的な目標として掲げ、都市、環境にかかわる様々な技術やノウハウについて研究を進め、都市づくりにチャレンジしています。
「Factor X 」とは、E.V.ワイツゼッカーら により提唱された「ファクター4」(豊かさを2 倍に、資源消費を半分にすることによって資源生産性を4 倍に)の概念であり、次式により定義されます。 |
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資源生産性(Factor)= 豊かさ(Quality)/資源消費(Load) |
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私たちは、このFactorを高めることこそが都市の価値を高めることにつながると考えています。
しかし、分母となる「資源消費」は二酸化炭素何万トンなど数値化しやすく、わかりやすいのに対し、分子側の「豊かさ(生活の価値・質の豊かさ)」については、移動距離や時間が短くなるとか、施設や構築物の寿命が長くなるとか、便利な機能が増えるとか、ごく一部を除いては総じて数値化することが困難です。都市の「Factor 」が、様々な製品などに比べてわかりにくく、都市の価値説明が難しい理由はここにあります。
都市の豊かさが「数値化」できなくても、豊かさや魅力を高めていると思われるアイテムを抽出すること、視点を整理することを通じて、都市の価値を高める手助けをすることはできるのではないか・・・。
「都市のValueを考える会」を立ち上げた趣旨はここにあります。
まずは、多くの人を魅了するヨーロッパの街はどこにその良さがあるのか、最先端のまちづくりではどんな工夫が行われているのか、NSRIの研究員独自の分析や社外専門家との意見交換を通じて、街の豊かさや魅力を高めるエッセンスについて考えていくところから始めていきたいと考えていますので、みなさまからの忌憚のないご意見をお待ちしています。 |
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●都市の価値を紡ぐ50のトピック
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古今東西の街を教材に、都市のValue についての考える、当社の若手研究員による連載コラム。毎月1日と15日の発行を予定しています。 この50のトピックは、昨年度自主研究において抽出した「街の価値を高めるキーワード100」の中から選りすぐった50のキーワードを切り口にしています。
これらのキーワードをコラムの材料に、みなさまのご意見や「街のポリビア」(下記)などを糧にして、最終的には「都市の価値とは」、「都市計画・都市開発の質の向上とは」という命題に対して、役立つ技術やノウハウを取りまとめたいと考えています。 |
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●知のポリビア(Poly-via)
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都市のValueをテーマにした、注目の若手研究者や社外専門家とのフリートーク。「ポリビア(Poly-via)」は造語で多叉路の意。たくさんの道がであう街角には思わぬ発見も・・・・。 |
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