2016年05月26日
VIEW NSRIの組織体制と取り組み
NSRIは、以下の7つのグループ制でサービスを行っています。
VIEWでは、88号から各グループの取り組み・サービスについてシリーズで紹介しています。
第13回は、都市政策グループの取り組み・サービスの紹介Vol.1です。
急激に進む人口減少と少子高齢化により、2040年までに多くの自治体の消滅可能性を警告するレポートが耳目を集めるなど、これからの都市政策は、少子化と超高齢社会の影響を抜きには検討できません。
全国の都市では、人口減・超高齢社会に対応する都市づくりを進めるために「立地適正化計画」の策定により、集約型の都市構造への転換や都市機能の集約誘導が進められるなど、コンパクトシティ化の取り組みが行われています。また、地方都市などでは、市街地の郊外化とシャッター商店街に代表される中心市街地の空洞化が深刻な問題となっています。
さらに、人口減・超高齢社会では、社会資本整備に費やされる余力も限られてくることから、効率的・効果的な公共施設整備や公共サービス提供、公民連携の取り組みが必要となっています。
都市政策グループでは、これらの都市政策の課題を解決し、今後も持続可能でクオリティの高い都市・まちづくりの促進のため、コンパクトシティ、地域活性化、公民連携、安全・安心のまちづくりなどをテーマとして、主として、つぎのような都市政策立案コンサルティング、事業化支援などを行っています。
都市政策グループでは、自治体の都市計画マスタープランや立地適正化計画といったコンパクトシティ化を目指す施策の策定支援を行っています。計画策定は、その都市の特性や課題に即し、クライアントである行政だけでなく「エンドユーザー」である市民にも理解していただけるような計画策定を心がけています。策定に関わった八王子市の都市計画マスタープラン(都市づくりビジョン八王子)をご紹介します。
都心から約40kmに位置する東京の郊外都市(図1)である八王子市は、戦後の高度経済成長期以降、宅地開発が進み、人口は一貫して増加し多摩地域における最大の拠点都市として成長してきました。しかし、本市においても少子・高齢化の進展は避けられず、平成32年の約59.2万人をピークに人口減少局面に入ると予測されています。(図2)
図1 八王子市の位置 図2 将来人口推計(平成12年を基準に指数化、平成22年までは国勢調査実績値)
このような背景を踏まえ、将来の人口減少・高齢化に備えた都市づくりを目指すと共に、地球温暖化への都市における対応、東日本大震災などを教訓とする防災まちづくりを進めるため、八王子市の都市計画の基本的方針である「八王子市都市計画マスタープラン」(平成15年)を全面的に改定し「都市づくりビジョン八王子」として平成27年3月に策定しました。
図5 都市づくりの主体と役割