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第45回NSRI都市・環境フォーラム
縮む日本:グローバルに考える東日本の地域戦略

2011年9月15日(木)
NSRIホール
講師:小林 英嗣 氏(北海道大学名誉教授 日本都市計画家協会会長)

 

1.東日本大震災の特質
1-1 震災と被害
1-2 復旧のプロセスと内容

2. しなやかに立ち向かう姿と力
2-1 技術力か地域力か
2-2 原形復旧主義か創造復興主義か

3.歴史を動かした鍵「世界中心都市」
3-1 中心都市からリージョンへ
3-2 中心リージョンの可能性

4. 東日本の可能性/新しい日本のあり方
4-1 これまでの視点
4-2 これからの視座

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 大変長らくお待たせいたしました。ただいまから第45回NSRI都市・環境フォーラムを開催させていただきます。本日は、お忙しい中、また残暑の厳しい中、お越しくださいまして、まことにありがとうございます。
本日のご案内役は、私、広報室の谷礼子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、本日のフォーラムは、ご案内のとおり、北海道大学名誉教授でいらっしゃる小林英嗣先生にお話をいただきます。本日は、「グローバルに考える東日本の地域戦略」と題してご講演をいただきます。
小林先生は、レジュメのとおり、昨年3月に北海道大学大学院工学研究科教授を退任され、その後、都市・地域共創研究所を創設されました。また、日本都市計画家協会会長を初め、建築学会での東日本大震災復旧・復興支援本部部会長ほか公職を精力的に務めていらっしゃいます。
本日は、震災の復旧・復興に向けてグローバルな視野からお話をいただけるものと大変楽しみにしております。
それでは、早速先生にご講演をいただきたいと存じます。皆様、どうぞ大きな拍手で先生をお迎えください。(拍手)

小林 ただ今ご紹介いただきました小林でございます。東日本の3・11以降のことにいろいろかかわってきました。それを含めて、日本がアジアの中でどんなことを期待をされているのか、あるいはどんな可能性があるのかということをクロスさせながらお話ができればと思っております。余り論理的ではない部分もあると思いますが、それは皆さんの頭の中で整理していただくということを期待します。
今ご紹介がありましたように、3月11日に地震が起きている最中に建築学会の理事会がございまして、その場で東北を支援する体制をつくることを決めました。今まで建築学会は研究が主体でしたので、地域に出ていって復興に対して何らかの手だてをするということはなかったわけです。ところが、それをやらなければ、今、学会の社会的な意味が問われるということでそういう決断をしたわけです。
そこで、3月から6月ぐらいまで、東北の各地域に入って、冷静に見ること、あるいは多くの方とお話をするなどの活動してまいりました。心打たれることもたくさんございました。
それから、同時に、ご紹介がありましたように、都市計画家協会の40代の若手のプランナーの方で、自分たちの仕事を差しおいて、プランナーの持っている本性、地域に何らかの形でかかわっていきたいという方たちがたくさんいらっしゃいます。そういう方たちとどういうことができるのかということを含めながら考えてきたわけでございます。
それと、私、実は同済大学の都市計画、都市デザインのほうをサポートするメンバーでもありますので、中国の動きも多少理解しているつもりです。韓国に、日本の文部科学省のような、教育部があります。そこで韓国の国土計画と結びつけて大学の役割を、5年ぐらいで抜本的に見直しています。そういう教育部の部長さんとの議論も絡ませながらお話ししていきたいと思います。

 

 


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