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日本橋のあゆみ
1. 日本橋の生いたち
2. 日本橋の名前の由来
3. 熈代勝覧にみる日本橋の繁栄
4. 石橋をつくった人たち 5. 大震災がも たらしたもの

よみがえる日本橋
1. 名橋「日本橋」保存会の活動
2. 日本橋再生プロジェクト
3. ECO・EDO日本橋運動
4. 毎日が祭だ!

よみがえれ日本橋
1. 日本橋(石橋)架橋100年の意義
2. 日本橋クリーニングプロジェクト
3. 未来の江戸をつくろう

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毎回ではございませんが、半数ほどは普通では入れない日本銀行の講堂で行われます。日本銀行も向こう三軒両隣ということで積極的に協力して戴いております。
平成14年から続けておりますこの大会は今年で9回目を迎え、63校112名の生徒がおらが村の橋を自慢しあいます。新潟の万代橋、東海道の終点京都の三条大橋、岩国の錦帯橋、静岡の蓬莱橋、遠くは沖縄の天女橋などが話題となりました。
わが町の自慢話を発表することで、子供たちのコミュニケーション力や思考力が育まれ、毎年行われることにより継続し創意工夫する力がつくと、先生方から大変講評でございます
そして翌日が、「日本橋」の橋洗いです。主催は、国交省の東京国道事務所と私ども保存会でございます。それから地元町会も共催でございまして、企業、法人会、日本橋に関係あるロータリークラブ、消防団が総出で橋をごしごしと洗います。今年は1600名の方にご参加戴き、洗う場所がないくらいのにぎわいでした。地元だけで1600名ですから、よそ様からどうしても参加したいといっても断らざるを得なく、残念ながら外部からは参加できません。
最初は普通の洗剤で洗っておりましたが、川に害を与えないよう、有用な微生物の入ったEM団子から作った石鹸で洗っております。
当然、洗うときには警察の許可をいただき、全面通行止めにし、大変にぎやかな日本橋の名物イベントでございます。
先ほども申し上げましたが、日本橋川は大震災、戦争、高速道路の建設などにより大変汚くなりました。東京の川は全体的に汚いのですが、とくに日本橋川はヘドロが詰まり悪臭を放つ汚い川でした。
しかし、なんとか綺麗にしたいという強い思いから、以前よりEM団子を使っていた大阪の「なにわ八百八橋・橋洗い」に視察参加いたしました。
パンフレットにもございますように有用微生物群の団子もしくは液体ですから川の洗浄はもちろん、飲むことも出来ます。身体の調子がいいという人も結構います。平成17年より、NPO地球環境共生ネットワークの技術協力のもとに、EMを使って日本橋川の浄化活動を行っております。2005年から始めて、2007年にはハゼが戻ってまいりましたし、今ではハゼ釣り大会を行っております。そして2008年の3月にはボラの大群が確認され、今ではスズキやボラ、エビ、カニ、それからオオサギ、カワウが見られます。EMの効果はみるみる現れ、ヘドロがなくなり魚が住める砂利の川底になりました。EM団子でヘドロを分解する一方で、千代田区と中央区の間の千代田区神田三丁目にEM活性液培養設備をつくりまして、毎週10トンの活性液を流しております。EM団子は合計で30万個近く投げているでしょうか。ですから、相当浄化されています。
ただ、大変残念なことに、日本橋川にはまだ生活用水が流れ込んでいます。特に雨の降った2~3日後は、きれいな川ががらっと変わって汚くなります。川の再生には行政と一体化し生活用水の浄化場を作り、流れる水をきれいにしないと、いつまでたってもいたちごっこです。
日本橋川から相当のEM液が流れ込んでいる東京湾もきれいになっているはずです。
ちなみに、日本橋川は、皆さんご存じだと思いますが、井の頭公園の池に源を発し、飯田橋、御茶ノ水を経て、水道橋駅で神田川から分流して、神田橋、「日本橋」などをくぐって隅田川に流れていく4.8キロの川でございます。ですから、上流からきれいにしないといけないのですが、各地域も水の浄化、川の浄化を火急の課題として一生懸命取組んでおります。近い将来は本当にきれいな川が見られるのではないかと楽しみでございます。



よみがえれ日本橋

 最後になりますが、来年は架橋100年を迎え「よみがえれ日本橋」ということで私どもにとりまして総決算の一年でございます。100年の間ご縁をいただいた多くの方々に様々なかたちのイベントにご参加いただき、共に日本橋の活性化を図ろうと思っております。まず最初のスタートが箱根駅伝でございます。100年目の年、一番最初に通る大学はどこだろう、そして次はどこだろう、と日本橋沿道から応援したいと思います。また、保存会として復路の優勝校にはトロフィーを贈呈する予定でございますが、それ以外にも共に功績を顕彰できればと考えております。
また、「日本橋」の誕生日であります4月3日に合わせ船着場の竣工をいたします。もちろん、船着場以外に、防災の役目も果たすわけですが、あわせて観光周遊の起点にしようとも考えております。潮の満ち引きが大きいため、固定した船着場の建設は難しいことから、浮き沈みする可動式にし、40人程乗れる舟を定期的に回遊させようと考えております。将来的には隅田川から東京湾に出て、そしてスカイツリーを見ながら。また、夢は羽田から直接に日本橋まで船で来ていただき、観光の1つの拠点にしようとも考える昨今でございます。
誕生日前にも様々なシンポジウムや展示会を企画しております。
その前に、私は三越の一員でございます。正月の三越劇場では、「日本橋」という演目で新派が上演します。来年はすべてが「日本橋」に焦点を合わせて企画運営して参ります。4月2日には、川越市や栃木市、香取市から小さな船で日本橋、大江戸まで来てもらい、サミットを考えております。川越や栃木、佐原は小江戸といいまして、昔の船の航路を再現してみようとの話も出ております。
去年一度、クラシックカー20数台のデモンストレーションを「日本橋」の上で行いしました。今年もクラシックカーに加えて最先端のハイテク・エコ車を皆さんにご披露しようと考えています。「振り返れば未来が見える」というタイトルにありますように、過去の伝統、文化を大切にしながら、今があり、そして未来を先導していくわけですから、私どもはこれからも、古いものの良さを再認識し、新しいものを橋の上で紹介していこうと思います。

4月3日は100年目のパレードということで、3代の3夫婦の渡り初めをします。既に人選が済んでおりますが、地元在住の3夫婦でございます。他にも珍しいお神輿もご覧いただきたいと思っております。これも今までご縁をいただいたからできることであり、そして何より日本橋というブラントがあるから来ていただけるものでございます。これからもこのブランドを更に磨き上げて大切にしていかなくてはいけないと気が引き締まる思いが致します。

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