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(図69)
1つの戦略として、ソウル大都市圏としての中心機能を特化育成します。大きな核としては、今の旧都心と永登浦(ヨンドンポ)、また、江南を結ぶ都心圏。また、上岩(サンアム)、清涼里(チョンニャンニ)、龍山(ヨンサン)を結ぶ副都心を持つということです。赤い線で入っている周辺都市圏とお互いに協力できるような形になっております。
(図70)
2つ目は地域特化育成による広域発展軸の多変化。ソウル市には周辺とつながる5つの大きな地区があります。ソウルとインチョンをつなぐ軸。ソウルとインチョンの経済中心地を連携したグローバルビジネス機能を拡充します。また、東側とつながる東北軸は、東側には大学がたくさんありますので、産学が連携した首都圏の東北部の雇用基盤を強化するということです。西側には今ソウル市が計画しているデジタルメディア都市というのがありますが、それと連携したデジタル創造文化クラスターをつくる。西南軸についてはR&Dと生産を連携する先端産業ベルトをつくります。東南方向については、グローバル知識サービス機能を拡充します。
(図71) 
次は、駅前中心の土地利用を強化します。地下鉄駅が360個ぐらいあります。その駅前の開発で高密、複合させ、外側をあけるということです。また、生活に便利な施設を集めて生活駅勢圏を形成します。
(図72)
ソウル大都市圏の統合的な交通インフラの拡充です。3つの核を首都圏の機能と連携させます。特に空港と港湾を連携させることを目指したいと思っております。各拠点と外側の背後地域とつなげるような公共交通手段をつくるということです。
(図73)
このような政策を実現するためにつくっている大きなソウルのプロジェクトを紹介したいと思います。
これ以外にもソウルにはたくさんのプロジェクトがありますが、中でも川の北側のプロジェクトを幾つかを紹介したいと思います。この一部にはソウルの新しい市長が再検討に入っているものもあります。今韓国にも少しあらわれている経済危機で、余り進んでないプロジェクトがあるのも事実です。
でも、これはいつかは実現させなければいけないことだと思いますし、時期の問題だと思っております。
(図74)
最初は都心を再創造するプロジェクトです。ソウルは昔から東西方向の軸が強く発展している都市です。この道路は鐘路(ジョンロ)という道路です。これは朝鮮時代からビジネス街として使われています。これまで川の北側と南側の開発のスピードの差があり、今大きな問題になっていますので、北と南の軸を開発して、それによって地域均衡発展を目指す。南北方向に4つの軸をつくって都市を活性化させるつもりです。
(図75)
そのためにつくられたのが先ほど説明しました光化門広場です。
(図76) 
また、都心地にある城郭も復元させるつもりです。全体が18キロの中、今11キロまで復元されました。上の写真が昔の写真で、そのような形で復元されたところを市民たちが歩けるという写真です。
(図77)
宮殿の復元も今頑張っております。
(図78)
韓屋(ハンオク)という韓国の昔の住まいを保存していくことも今考えております。昔は3000戸ぐらいの韓屋が残っているという資料がありましたが、1000戸ぐらいがなくなってしまったのが、今の状況でございます。今は政府が、これを改修するときにはお金の支援をするなど、韓屋を残す方向でいろいろな努力をしているわけです。昔の様子が今もソウル市内に残っていて、その町に行くと昔のにおいがするようにしたいと思っています。
(図79)
東大門の周辺にできているデザインプラザです。上の写真が前にあったサッカー場と野球場の様子ですが、それをなくして市民のための公園をつくるという作業をしております。これはザハ・ハディドの作品でございます。このような努力で東大門地域をデザインのハブにしたいと思っております。
(図80)
また、都心地に緑の軸をつくりたいと思っております。城郭を復元させることで、楕円の形の緑の軸ができるようになります。北側にある山と宗廟を結び、南の南山までつながる緑の軸をつくろうとしております。
(図81)
次は、漢江ルネサンス事業について説明したいと思います。昔の漢江というのはソウルの南の端でした。今、漢江はソウルの中心になってしまいました。漢江が新しい役割を果たさなければいけないということです。
漢江に2つの大きな目標を与えました。1つは回復です。人・水・自然の毀損された関係を取り戻して、東西南北の疎通の回復しなければいけないということです。自然を復元して、東西南北疎通の場所として、船便もできるようになると思います。
また、回復とともに創造という役割を果たしてもらいたいと思っています。漢江が持っている可能性とその価値を発掘して新しいブランドをつくりたいと思っています。
(図82)
漢江中心の新しい都市空間を再編したいと思っています。真ん中に中心があり、西側と東側に分けて3つの地域として考えております。

 

 

 

 



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