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(図83)
また、漢江の生態系を回復させるということを目標としています。これは汝矣島にある小川の生態湿地を造成する事業です。漢江にあった川沿いの護岸は自然型に戻して造成させないといけないと思っています。漢江に入る小川も整備して新しい生態系をつくりたいと思っています。
(図84)
今までは北側には、北朝鮮のせいで通ることのできない船の道がありましたが、インチョンにつながる運河をつくって、そこから西の海岸に直接行けるようなことをイメージしています。また、南北が統一されたり、南北の関係がよくなったら、北側の北朝鮮を通る道も使えるのではないかなと思います。
(図85)
水辺の公園もたくさん造成されました。漢江は幅が1キロもある大きな川です。
(図86)
人工島をつくって市民たちが使えるようなところを造成しています。
(図87)
川沿いの景観を改善するための努力をしております。単調に見える漢江川沿いの景観を改善するために制度も整備しますし、施設物の景観も改善させております。
(図88)
新しい副都心として期待されている龍山の新都心プロジェクトについて説明したいと思います。龍山というのは今米軍の駐屯地として使っているところです。緑に見えるところが米軍が今暮らしているところです。ここは日本の植民地時代にも日本軍が駐屯した場所です。龍山にはこのように鉄道の場所として使われているところがあります。このような地域を新しい都心として変化させるプロジェクトを今行っております。下に項目が述べられておりますが、このように多くのプロジェクトが進んでおります。
(図89)
ソウル駅の北に、国際会議施設をつくります。ソウル駅には貨物を扱っているところがあります。そこの活用が余りされてないということで、多機能の複合空間をつくろうということが進められております。こうしますと、川の北側にも大きなコンベンション施設ができまして、川の北側と南側の均衡発展がとれると期待しています。
(図90)
南山の生態性を回復して、接近性を改善するというプロジェクトが進められております。先ほど説明しましたとおり、外国人のためのマンションを壊して南山の昔の様子に戻すという作業をしております。南山の昔の形を復元させることに今頑張っています。
(図91)
龍山の米軍の駐屯地を公園として造成するという仕事をしております。最近、国際コンペを行いましたが、そこで当選したのは、Healing-The Future Parkというタイトルの作品でした。今の米軍は南100キロ下の平沢(ピョンテク)という町に移されることになります。これができるとニューヨークのセントラルパーク以上の大きなカッコいい公園ができるのではないかなと思っております。このように米軍が返還する土地をすべて公園として使うというような法律が定められています。
(図92) 
次は、龍山国際業務地区です。前に鉄道の工作廠として使われた敷地を新しい国際業務地区として造成する計画です。これは川沿いの住宅地まで含めますと、56万平米以上の大きな開発になります。川沿いに走っている高速道路を地下化してウォーターフロントタウンをつくります。
(図93)
漢江芸術島を造成するという仕事です。漢江の真ん中に残っている島を利用して、そこを文化ソウルを代表するランドマークとします。ここにはオペラハウスとコンサートホールが入ることになります。
(図94)
龍山国際業務地区と芸術島が入っている大きな鳥瞰図でございます。
(図95)
1時間20分にわたって、ここまで説明した内容をまとめたいと思います。
ソウルは朝鮮半島の中心都市から世界的な都市として今は発展し続けております。
もともと風水に基づいた都市として計画されたものの、植民地時代、戦争、また都市開発の過程によって原型が大きく毀損されているということが言えると思います。
特に1960年から1995年は爆発的な膨張、開発時期であり、その後遺症として、過密、混雑、環境汚染、成長至上主義があったと言えると思います。
しかし、1995年以降は整頓の時期に突入しました。自然環境の回復、持続可能性に重点を置いた生活の質を求める時代になったと思います。
今のソウルは、高齢化、地域不均衡、住居不安、産業構造の変化、気候変化への対応が課題です。
また、ソウル管理政策の方向を、暮らしやすいグローバルグリーンソウルということに決めて、その中で競争力のあるグローバル都市をつくること、魅力的な歴史文化都市をつくること、バランスよく発展できるような都市をつくること、親環境グリーン都市をつくることに重点を置いております。
(図96)
この講演を終わる前に、何人かの方に感謝の気持ちを伝えたいと思います。日建設計の安副社長に、このような席をつくっていただいたことに感謝の気持ちを伝えたいと思います。ここまで準備をしていただきました谷さんにも感謝したいと思います。また、韓国語でつくられた原稿をここまで日本語に変えてくれました日建設計のソウル支店にも感謝したいと思います。ここまで通訳したイさんにも感謝の気持ちを伝えます。
以上でございます。(拍手)



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