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最初に自己紹介になりましたが、まずは本日、歴史と伝統のあるこの日建設計都市・環境フォーラムでお話をさせていただくことになり、本当に光栄に思っております。ありがとうございます。今、司会進行していただきました広報室の谷さんを初めとしまして、日建設計の皆様には、今日この場に立たせていただくのに大変ご支援、アシストいただきました。ありがとうございます。
先ほど申し上げたように、基礎自治体である港区で30年勤めております。区の職員でも、東京都に行ったり、国に行ったり、あるいは民間に出向に出たりということもありますが、私はその機会に残念ながら恵まれず、ずっと港区の職を務めてまいりました。
23区で人事委員会を持っていて、管理職選考や新人採用は23区全体でやるのですが、30年選手として、23区の管理職に対する研修の講師や新人職員への訓辞をする場はありますが、こうした異職種、事業者の皆様、通常ですと、私どもには取引の関係になる皆様の前でお話しする機会はなかなかないわけです。今日は、そういう意味で大変楽しみにもしてまいりましたし、異業種交流という気持ちも持ってまいりました。後ほど講演の後、何なりとご質問していただければと思います。
公務の世界に30年もいますと、どっぷりとつかっていて、私も日常生活では私人ですが、いろいろな場面で、子どもからも「ちょっとお父さん公務員ぽいよ」といわれることもありますので、こういう場でそういうこともご指摘をいただければ幸いです。
過去の名立たる講師陣のリストを見ると身のすくむ思いですが、精いっぱいやらせていただきますので、よろしくお願いいたします。
レジュメを簡単につくってしまいまして、恐縮です。パワーポイントを用意してまいりまして、データや写真をスクリーンに映してまいりますので、あわせてごらんいただければと存じます。
(図1)
まずは、港区の紹介でございます。これが港区役所の庁舎でございます。何でこれを映しているかというと、この設計が日建設計さんの設計だからですね。ありがとうございます。
昭和62年、1987年の2月に竣工し、我々は3月に大変な引っ越し準備をして4月を迎えました。当時は産経新聞で、公務員、庁舎のぜいたくについての一大キャンペーンが張られておる時期でございました。「倉敷市、こんなに立派な市役所は必要でしょうか」(産経新聞)こういうテレビを覚えている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。お城みたいで私もすごいなと思いました。当時、これができたときは「何でこんなに立派な庁舎が必要なんですか」と同じようなことをいわれました。おいでになった方も、ご存じだと思いますが、エレベーターに乗ると鏡張りで大層豪華に映るわけです。「何で区役所でこんなの」と乗っている方にいわれて、私、名札を外して恥ずかしい思いをしたことがあります。外国人の方も、外人登録が多うございますので、ここによく来ます。入ってきて、「ここはシティホールでしょうか」と聞くわけですね。「そうだ」「いや、うそだ。ここは銀行だ」といったりして、総合案内所の窓口でトラブルになったりする庁舎でありました。今は、文京シビックセンターを初め、立派な23区の庁舎ができて、私のところも中位ぐらいになったでしょうか、それほど豪華なものだといわれなくなったとは思います。
(図2)

日建設計さんとの関係でもう1つ。これは絵がぼんやりしていますが、芝浦の旧海岸通りに面しております芝浦小学校という区立の小学校でございます。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、道路が旧海岸通りに走っております。田町のほうから品川に向かって走っていて、品川に向かって右手、壁のような遮音壁のようなフォルムがあります。これは木材を使っております。中のほうに体育館があり、こちらに校舎があり、映っていないこちら側に人工芝の立派な校庭がございます。竣工のとき私も呼ばれて行きましたが、これはちょっとした大学だなと思うほどの立派なものでございました。これも日建設計さんに非常に感謝でございます。
(図3)
これは田町の東口。三田のほうではない方です。田町の駅がこのあたりにありますが、こちらのほうが浜松町です。ここの土地はおよそ2ヘクタールあって、東京ガスさんがガスタンクを所蔵していて、ガスをつくるために明治時代から石炭を使って、コークスなども捨ててあった土壌汚染の激しい土地だったわけですが、東京ガスさんのご厚意できれいな土地にしていただきまして、土地交換をいたしました。

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