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第49回NSRI都市・環境フォーラム
東京都心高度防災計画

2012年1月19日(木)
NSRIホール
講師:伊 藤  滋 氏(早稲田大学特命教授)


1.計画の目標
2.国際対応型高度防災計画の方針
3.都心市街地のインフラとエネルギー計画
4.共助型ソフト戦略
5.緊急になすべき方策  
6.フリーディスカッション
                                               
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 大変長らくお待たせいたしました。ただいまから第49回NSRI都市・環境フォーラムを開催させていただきます。
今日もたくさんの方にお見えいただきました。お忙しいところお越しくださいまして、まことにありがとうございます。
本日のご案内役は、私、広報室の谷礼子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、1月は恒例によりまして、早稲田大学特命教授でいらっしゃる伊藤滋先生にお話をいただきます。
本日は、『東京都心高度防災計画』と題してご講演をいただきます。私どもは、昨年3月11日に1000年に1度という大きな地震を体験いたしました。地震のことはもとより、津波、電力不足など想定外のこともたくさん体験いたしました。この東京が首都として中枢機能を持続させて、国際都市として生き残るためにはどのような防災対策が必要なのか、今日は貴重なお話を伺えるものと大変楽しみにしております。
それでは早速、先生にご講演をいただきたいと存じます。皆様、大きな拍手で先生をお迎えくださいませ。(拍手)
先生、よろしくお願いいたします。

伊藤 この前、被災地の現場を見て、現場の説明だけしてその後どうするかを話すといったまま、今月になりました。その話をするよりも、もうちょっと前の話をしたほうがいいかと思って、突然「東京都心高度防災計画」に変更しました。
3月11日の東北地震ももうそろそろ1年ですが、一体どの程度の地震だったのか、簡単に、幾つか僕のかかわった数字で振り返ってみます。阪神・淡路の時の建物の全壊数は約10万戸です。それに対して東日本大震災は、今年の7月の内閣府の数字で、全壊が10万戸、半壊が11万戸、一部損壊が42万戸、合計で63万戸です。一部損壊というのはそう深刻な被害ではないということで外しますと、全壊と半壊で21万戸です。もちろん、全壊、半壊の中には仙台の太白区などのがけ崩れがあります。東北線沿線で震度7だった栗原町で建物が壊れていますから、21万戸全部が津波の被災とはなかなか言えません。大体が阪神・淡路の2倍の戸数の建物が壊れているという規模です。

 

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