座談会 ❝ NSRIについて語る ❞

座談会 ❝ NSRIについて語る ❞

若手所員5名が集まり座談会を開催。
入社前のNSRIの印象や入社して感じていること
印象に残っている業務など4つのテーマについて語りました。

 Member

𓂃◌𓈒𓐍 NSRIってどんな会社?

吉本:入社してからのNSRIの印象はどうですか?

中島:働き方の面ではとても俊敏だなと思います。松縄さんの海外リモートワークもそうですが、所員の働き方に寄り添って人事規定が柔軟に変わっていますよね。

吉本:確かに機動性がありますね。NSRIに中途入社する前は大学にいたので、会社ってもっと「かっちり」しているイメージを持っていましたが、NSRIはどちらかと言うと研究室に近い感じで、所員がそれぞれ自由にやっているところが面白いです。

中島:業務内容も多岐にわたり、いろんなことを同時並行で検討することで、得た知識を他の業務で生かすことができ、自分の知識の幅が広がっていると感じます。

鶴見:私も、都市スケールから建築スケールまで環境に紐づくテーマで幅広く担当させてもらっています。例えば大きなスケールだと東南アジアのある都市全体の低炭素化の支援や、小さなスケールでは建築設備の故障データを集めて故障を予測するなどです。

松縄:就職活動中はNSRIの情報が少なく、総合研究所という社名からも堅いイメージを持っていました。でも入ってみると、とても柔軟な組織で、人も穏やかですごくいい雰囲気でした。日建設計という老舗の看板を持ちつつも、NSRI自体はまだ比較的新しい会社なのでフットワーク軽く動けるのが良いところだと思います。

久保:私も会社の雰囲気が研究室っぽいなと感じています。個々の所員がそれぞれ専門分野を持っており、全11グループが集まっていることから他分野の方とコラボレーションする機会も多く、新しい知見を得られてとても面白いです。

一同:そうですね。

𓂃◌𓈒𓐍 今までで一番印象的だった出来事、仕事は?

 

暮らしやすさの観点から徒歩圏内の施設充実度を評価する指標「Walkability Index」

暮らしやすさの観点から徒歩圏内の施設充実度を評価する指標「Walkability Index」

中島:松縄さんはWalkability Indexじゃないですか?

松縄:そうですね。私は入社7年目になりますが、Walkability Indexは入社2年目のころから企画し開発を経て一昨年にサービス化することができました。若手のころから新しいことにチャレンジできる風土と業務の傍ら自主研究ができるところがよいです。若手が自主的に動けるよう会社が制度を設けて支えてくれていますよね。

吉本:私の場合は「モビリティハブ」のようにアイディアの構想から⇒ビジョンをつくり⇒仮設空間をつくって実証実験する、というような新しい概念を創り出し、実際に空間に落とし込んで試してみるという面白い機会に恵まれました。また、札幌市のスマートシティ業務については4年間継続して担当できる機会に恵まれ、微力ではありますが市民向けアプリの導入など都市サービスの拡張に貢献できた経験も大変勉強になりました。

鶴見:私は次世代の地域冷暖房の在り方についてケーススタディを設定しながら、シミュレーションベースで検討し、学会で発表するという業務が印象に残っています。次の世代のスタンダードになっていくかもしれないアイディアを検討することが刺激的でした。

社内向けエビデンス集『建築の環境価値BOOK』

社内向けエビデンス集『建築の環境価値BOOK』

久保:印象的だったのは、入社1年目に担当した全国の「ウォーカブルなまちづくり」の事例を100件集めるという業務です。大変な業務でしたが、自治体へのインタビューやクライアントとの密な議論を経て、膨大な知見が詰まった冊子をまとめることができ、大きな達成感がありました。社内にある表彰制度では本業務が成果品大賞をとり、社内外で評価されたこともうれしかったです。

吉本:こういった社内表彰制度を通してお互いのよいプロジェクトを共有できるところもすごくいいですよね。中島さんはどうですか?

中島:私は『建築の環境価値BOOK』の制作ですね。まだ入社してすぐだったこともあり、大学でのアカデミックな経験を一番活かせた業務だったと思います。2021年の夏に一般公開が始まり1年経ちますが、最近グループ会社内のいろいろな部署の方から「あの本すごい使ってる」と声をかけられ、日建グループの一員として貢献できたという感覚が強いです。

吉本:NSRIでは設計を行うことはありませんが、企画・構想・調査・評価という行為を通して、建築・都市に関わるサービス・取組みに不随する様々な検討段階において、学術的な知見を活かしてサポートできるところが面白いですよね。

𓂃◌𓈒𓐍 設計会社、ゼネコンとの違い。シンクタンク、コンサルって何?NSRIって何?

中島:設計行為はせずとも、アイディアを作り、その検証を行う会社。より先を見る仕事なんだと思います。

吉本:そうですね。都市計画系では、都市計画マスタープランに代表されるような行政計画策定支援をベースにしながら、最近ではスマートシティなど国・自治体・民間企業の方々が抱える新しい分野での課題解決のための企画・調査業務も行っています。

鶴見:設備系に関しては、学生の方からゼネコンの技術研究所との違いを聞かれることが多いです。NSRIではコンサルティング業務を積極的に行っていることが違いでしょうか。例えば最近では、多くの企業が脱炭素に取り組んでおられ、そのロードマップの作成を支援するという業務が多いです。また、先ほども話題に挙げましたが、エネルギー会社と一緒に次世代の地域冷暖房の在り方などの検討もしています。

松縄:都市計画系だとデベロッパーとの違いについて聞かれることがあります。デベロッパーは所有する土地の開発を生業とされています。一方、NSRIは場所や開発のフェーズを問わない「まちの専門家」と言えるかもしれません。国や自治体、デベロッパーなどの課題を解決し街をどうやってうまく機能させるか考え、お手伝いするお医者さん的存在と言えるのではないでしょうか。また、人や街をつなぐ役割も担っていると思います。

吉本:取り組むフィールドや関わる検討フェーズが幅広いというのもポイントかもしれないです。上流側の政策決定・企画構想支援から現場に近い業務にも携わっており、それらをつなぐ知見があるというのが特徴ですね。

松縄:グループ会社に日建設計がいることも、出口を見据えた提案につながっているんでしょうね。

鶴見:NSRIでは日建設計・官庁・民間等のいろんな方々と仕事ができているなと感じています。

久保:1つの業務を終えると論文を1つ書けるくらい、密度の濃い業務も結構ありますよね。実務的な要素と学術的な要素を兼ねている業務が多いところも特徴でしょうか。

𓂃◌𓈒𓐍 キャリアパス(大学時代に何してたか、含めて)

久保:修士研究は、アメリカの環境配慮型のまちづくりを研究していましたが、大学院でその研究を続けるか就職するかすごく迷いました。NSRIは、都市と環境の両方の分野を扱っている点に魅力を感じて応募しました。入社後も社内の自主研究制度を使って、大学の先生や外部のパートナーと調査を継続することができています。現在はOJTで複数分野の業務を担当していますが、1人の専門家として旗をたてて、新しい領域を開拓していきたいと思っています。

鶴見:学部では熱環境解析、大学院ではリモートセンシングの研究をしていました。研究的な活動が好きで、都市・建築に関わる仕事に就きたいと考えて、NSRIに興味を持ちました。学生のころと現在では取り組んでいるテーマは少し異なりますが、大学で培ったメタスキル(仮説思考・プレゼンテーション技術等)はコンサル業務でも活きていると思います。最近、これまで担当してきた様々な業務がつながってきている感覚があり、この感覚を大切にしながら、自分の専門領域を作っていきたいです。

エコディストリクト サミット2018

松縄:学部は建築でしたが、都市や街づくりには建築だけでなく別の視点も必要だと思い、大学院では経済学の視点から都市政策を分析していました。他のコンサルタント会社でバイトなどもしながら、就職活動をしていたときにNSRIのことを知りました。

入社後3年ほどは経済学的知識を活かした業務もよく担当していました。最近はWalkability Indexなどもありますが、今後はこれを軸に自分の領域を開拓していきたいと思っています。

吉本:話を聞いていて面白いなと思ったのは、個人で取り組んできたアイディアなどを会社がバックアップしてくれて、それがキャリアパスにつながっているというところです。出る杭を引き上げてくれるというか、個人の専門性を活かした業務を行っている感じですね。中島さんは?

中島:私は、学部から博士課程まで高齢者と建築環境に関する研究をしてきました。アカデミックな研究はどこまでも理想を追求できる一方で、社会実装からは遠いと感じることも多かったです。次第に社会実装に近い立ち位置で活動をしてみたいと思うようになり、民間への就職を考え始めました。

研究内容が建築の付加価値に関するものだったという点で先ほどの『建築の環境価値BOOK』制作など、入社後もアカデミックでの経験を活かせている場面は多いです。今後のキャリアパスとしては、環境認証に興味があるのでそちらの領域を拡大していきたいと考えています。

吉本:学部は建築学科でしたが、複数の分野にまたがる境界領域にずっと関心を持っていました。大学院(修士・博士)では都市開発・計画に伴う都市イメージの変容過程について研究を行っていましたが、人文社会学的な観点と都市計画・建築史の観点を組み合わせることを試みました。博士課程修了後、大学の研究員に着任し、交通×ICT×建築・都市デザインという複数のテーマが複合した研究プロジェクトを担当したことをきっかけに、交通計画や都市データ解析(GIS・プログラミング)に触れる機会が生まれ、博士までの研究活動に加え今の自分の活動の下地になっています。このように、他分野への関心や交流の中で自分の領域が磨かれてきたと思っています。

NSRIでは現在交通分野を軸に業務を行っていますが、その根底には人の行動・感覚への関心があり、それらをベースに新しいまちづくり手法を開拓していきたいと考えています。

黄金町における日産モビリティハブ

中島:何かと何かの境界に面白いことがあるというのは、その通りだと思います。いろんな領域が成熟してきた今、掛け合わすことで新しい領域を発掘していかないといけない時代になっていますよね。

吉本:大学に研究員として在籍していた頃、当時の上司であった先生から「これからの研究者は最低でも3つの専門分野を持つべきだ」と言われ衝撃を受けたことがありましたが、それは今でも自分の指針の一つになっています。このことについては、NSRIのグループマネージャーを見ていても納得で、皆さんマルチジャンルで活躍されているなと感じています。

松縄:NSRIは業務分野が多岐にわたりますし、いろいろな経験をするチャンスがあるので、自分の専門を維持しながら様々なことを吸収し成長できると思います。

吉本:自分の研究テーマを持ちながら、様々な経験を積みたい方には最適な環境です。いい意味で縛られない・自由な会社かなと思います。その環境をベースにどんどん新しいことにチャレンジしていきたいですね。





MESSAGE

NSRIでは、これからの都市と環境を創造するために活動できる仲間を募集しています。
我々と一緒に、よりよい未来の実現に一緒に取り組んでみませんか?