CASBEE

CASBEE
Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency(建築環境総合性能評価システム)

CASBEE(キャスビー)の概要

CASBEEは建築物の環境性能について評価し格付けするシステムであり、研究開発を一般社団法人日本サステナブル建築協会が、普及促進に関する活動や、評価員登録制度や評価認証制度の運営、海外向けの普及事業等を一般財団法人住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)が実施しています。開発開始以降、多くの評価ツールが開発され、それらを総称して「CASBEEファミリー」と呼ばれています。また、各評価ツールによる認証制度だけでなく、2019年には自主評価登録制度も開始されました。近年では、国内の制度で唯一の健康・知的生産性向上にフォーカスした認証制度であるCASBEE-ウェルネスオフィスが2019年に開始され、2021年にはCASBEE-建築(新築)、CASBEE-戸建(新築)、CASBEE-不動産においてSDGs評価が加えられるなど、更新・新規開発が進んでいます。2023年中にはCASBEE-不動産においてホテル用途が適用できる改訂が予定されている※1)など、今後も維持・拡大が期待されています。

※1 第22回CASBEE公開セミナー(2023年5月11日)

 

評価体系と評価ランク

CASBEEの多くの評価ツールでは、「仮想閉空間を越えてその外部(公的環境)に達する環境影響の負の側面」=Q(Quality)と「仮想閉空間内における建物ユーザーの生活アメニティの向上」=L(Load)を同時に考慮し、建築物や街区における総合的な環境性能としてBEE(Built Environment Efficiency、=Q/L)によって評価を行い、格付けされます。評価ランクは標準をBランクとしてCランク~Sランクの5段階であり、評価において必須項目はありません。ただし、CASBEE-不動産においては、必須項目があり、評価ランクはBランク~Sランクの4段階となっています。

 

認証件数(日建設計総合研究所調べ)

2023年6月末時点でCASBEE認証を取得しているプロジェクトは有効期限が切れたものを含めて累計2,324件あり、近年CASBEE-不動産の取得が急激に増加しています。