Kakehi Fumihiko
昔仕事でお世話になった方の一言に、「人間は一日ある一定程度の距離を移動したいという欲求が備わっているのではないか」との話がありました。
移動により、360度の景色、空気、音、匂いが変わることで、空間の拘束から逃れて自由な時間を求めているのではと考えています。移動しながら、気分転換とか、アイデアが降りてくるといった話はよく聞きます。バーチャルな技術の開発も進歩していますが、目の前のモニターの画面を眺めるだけでは、得られない感覚ではないでしょうか。
移動環境を整備するということは、時間の短縮や、混雑の解消だけではなく、人々の暮らしの豊かさの向上に広く関わっているということを常に意識していきたいと考えています。