Ishihara Katsuji
梅や桜の花と共にスギ花粉の季節がやってきた。妻の花粉症が遺伝したと思われる次男は、鼻水が止まらず、少々気の毒なことである。自分にも、わずかながら花粉症の兆候が見え隠れし始めた。それだけが理由ではないが、今年の家族サービスとして、我が家の庭にしっかりと根付いた高さ6mほどの針葉樹を10数本伐採し、模様替えをすることとした。今の庭を作った頃は、いわゆるコニファーが庭づくりの流行だった。当時、私たちも流行に乗っかったのだが、今となれば迷惑な流行である。我が家の前を歩くマスクをした人を見ると、肩身の狭い思いをする。
さて、我が家だけでスギ花粉減少に貢献しても、その効果はないだろう。そこで、日本中のスギを伐採して広葉樹に植え替えればと思い、インターネット・サーフィンをしてみると、同じようなことを考える人は多いらしい。いくつかのページがヒットした。結論はと言えば、全部植え替えるのには100年以上かかるので現実的ではないとのことである。
しかしながら、対症療法や小手先の予防策ではなく、100年かかろうが取り組むべきことはあるだろう。そうした視点で、日々の仕事にも向き合いたい。