WELL

WELL
WELL Building Standard

WELLの概要

WELL Building Standardは人々の健康とウェルビーイングに焦点を当てて建築物や街区の環境を評価する性能評価システムです。審査は書類審査のほかに現地審査があり、空気質、光、音、温熱環境の測定や様々な項目のスポットチェックが行われます。認証の有効期間は3年間で、あらゆる用途のプロジェクトの評価に適用可能です。イギリスの地方自治体によっては公共建築物の新築の際にBREEAMによる評価を義務付けている場合があります。

現行の最新評価システムは2020年9月にリリースされたWELL v2で、このほかにCOVID-19の感染拡大を受けて建物の健康・安全性を評価するWELL Health-Safety Rating(WHSR)が2020年5月に発表されました。通常の認証とは異なり、書類審査のみで認証される等の評価プロセスの簡便性から普及が進んでいます。また、2023年4月からはWELL v2とLEED v4.1の相互連携ツールの運用が始まり、重複する項目の一括評価や申請資料のアップロード先の集約が可能となるなど、省エネと健康性双方を追求したいビルオーナーにとって申請時の負担が軽減されています。

評価カテゴリーと認証レベル

2020年9月にリリースされたWELL v2は10のコンセプトで構成され、LEED同様に各コンセプトにおいて必須項目を満たすことが求められます。認証レベルはブロンズからプラチナの4段階が設けられており、加点項目で獲得したポイント数に応じて認証レベルが決まります。

認証件数

2023年6月末時点で、WELL認証を取得しているプロジェクトは世界で7,795件(WHSRを除く)あり、国別ではアメリカが突出した認証数となっています。日本の認証プロジェクトは33件と、世界的にはまだまだ少ない状況ですが、認証レベルは他国と比べてプラチナ認証の割合が高くなっています。