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(図112)

 

 

 

 



私の息子が、「銀行って、おかしいやないの」というんです。なんでかというと、「銀行はいろいろな商品を持ってくるけど、自分たちがこんな商品をつくったらどうかという話を聞いたことないね」という話になって、スルガ銀行の岡野光喜さんという副社長が、「それはそうだな。そういう情報を収集するd-laboという施設があってもいいな」というので、ミッドタウンの中にあります。一遍行っていただくと非常に興味深いものであります。
(図113)
これは、2年ほど前にやったココラフロントというものです。豊橋の駅前です。今建っているところは西武百貨店だったんですが、廃屋になっておりましたが、一方でこの一帯を中部ガスとサーラグループがいろんな事業をされていた。「ここはそのままにしておくと、豊橋がここから腐っていくので、何か考えてください」といわれたのが8年ぐらい前なんです。ここで商業は難しいので、500坪ぐらいの商業とオフィスと100室ぐらいのホテルというのを考えてつくらせてもらったものであります。
(図114)
こういうものです。これができてから駅前も開発されましたので、今まで豊橋にこんなにたくさん人がいたのか、というぐらい豊橋の駅前には人が集まってきておられます。
(図115)
これはその中のホテルです。三井不動産のマンダリンの中の一部を設計された小坂竜さんという人に設計してもらいました。自分がかかわらせてもらっていうのもなんですが、地方にこんな上質なホテルがあっていいのかなという非常にしゃれた高品質なものであります。
(図116)
これはその中です。
(図117)
その前に、また駅前にビルができました。そのビル全部を貸せると思ってサーラグループは借りたんですけれども、貸せませんでした。
(図118)
北海道から沖縄までいろいろな建物や部屋が過剰にあるんですね。商品も過剰にある。だから、こういうときには仮設で可変がいいと思います。いつも変化をしている。お店も3カ月ぐらいしたら消える。サーカス小屋のようなものです。そういうものを考えておいたらどうかというので、東急ハンズの仮設・可変ショップというのを考えました。
(図119)
これが豊橋の1号店です。トラックで物を持っていくからトラックマーケットといいます。内装費も坪2万円~3万円でやるんです。100坪300万円ぐらいで開業ができる。そして、お店の商品は東急ハンズから持っていって、3カ月間ぐらいオープンするというものです。東急ハンズというブランドは全国ブランドになっているものですから、日経流通や日経新聞に載りました。
(図120)
話題になったものですから、ずっとできたんですね。今年で25店舗です。
(図121)
これは、小さなお店なんですけれども、十勝毎日新聞社というのが帯広にあります。そこに北海道ホテルというのがあります。そこで名物をつくろうと、クッキーなどをつくる工場兼ショップをつくった。
(図122)

 

 

 

 

 

 ここに店があるんですけれども、この店と横に市の公園があります。
(図123)
この市の公園と一体になったら美しくなるなというので、市と掛け合って、境界線をなくして使わせてもらっているというものであります。
(図124)
いろいろなフェンスで仕切らったり、境界線があったりせずに、つなげれば、もっとまちの名所や名物になり、地元の人の日常の生活が豊かになったりするのに、そういうことが見過ごされているなと思うんです。

この前も世田谷で500坪ぐらいの土地を切り売りをしていて、1つは公園側を向いている。公園の側から玄関をとったらどうかとうちの弟にいって交渉してこいといったら、「何を考えているんだ」と役所に怒られたといっていました。公園の側から入ったら物すごく価値が出るんですね。そういうことが世の中にはたくさんあるように思います。


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