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(図30) 
 右に行くか左に行くか。というのは、僕は、ある意味、運みたいなものがあると思うんです。私の場合は、非常に悪運が強いと皆いいます。運よく運よく来ていまして、余り努力もせずに健康で楽しく生きている。これも運だろうと思います。
(図31)
 まちを考えたり、商品を考えたり、人とのつき合いを考えるときに、人もまちも会社もくせがあると思うんです。そのくせにどういうふうにうまく波乗りしていくかということがすごく大事なのではないかなと思います。私は会社を46年やってきましたが、何のために仕事をやってきたのかなと思うと、仕事で知り合う、そして仲間になっていく人がたくさんいて、そのために仕事をやっている。地震が起こった後いろいろな人から電話をもらうんです。日本国じゅういろんなところから電話をもらって、すごくありがたいし、そういうつながりをつくるために仕事をしているのかな、仲間づくりが仕事なのかなと思うんですね。
(図32)
 風水のような昔からの知恵と工夫というのはすごくすぐれたものがあるんだろうなと思います。
(図33)
 組織力というものに僕はある意味限界があるのではないかと思っています。
(図34)
 消費をすることには絶対に限界がある。今60数億人の人間全部が一生懸命物を消費したら、すぐに地球はパンクすると思いますし、GDPの限界もあると思うんです。生活を豊かにするために物を消費するとGDPは上がります。それはすごく矛盾をしている。無駄をすればGDPは上がる。世界でのランキングも上がって国は豊かかのように見えるというのがすごく気になっています。
(図35)
 過剰に物があって、本当に豊かなのか。これは二十数年来みんながいってきたことだろうと思います。
(図36)
 日本人は働き者かということですが、本当に働いている人はどれだけいるのかなと思うんです。働いているように見せている人がすごく多いなと私どもの会社を見ていても思います。無駄なことをたくさんしているなと感じます。
(図37)
 そういうことをつらつら思いながらずっと仕事をしています。世界でいろいろなものを消費していく限界、地球がグローバル化して1つになっているという時代に、世界ではいろんなことに挑戦している、そういうケースを見てください。
(図38)
 去年、パリで、200万人呼んで2日間の農業イベントをやっています。シャンゼリゼを1日ぐらいで工事して開催する。日本はなかなかいろんなことができない国になっています。
(図39)
 こういうことを1日でやる。
(図40)
 これはパリです。まちの中がリゾートだったらどんなんだろうということでセーヌ川のほとりで実験をしています。
(図41)
 これはニューヨークです。鉄道の跡地を公園にしている。公園にしてまちに人が集まってくれば何ができるかという実験をやっているように思います。
(図42)
 これは清渓川(チョンゲチョン)。河川をのけて公園にしてみたらどうなるか。
(図43)
 清渓川は、今回の震災の後のヒントに多少はなるんじゃないかなと思います。
(図44)
 これはセントラルパークです。セントラルパークのないニューヨークというのはどんなんだろうかなと思います。すごく重要な役割をしていると思います。
(図45)
 これは、行かれた方もおられると思いますが、カナダのビクトリアアイランドの中にあるブッチャードガーデンです。
(図46)
 もともとセメントの砂をとった跡地です。すっかり採掘されて緑も何もないことが、悲しいというので、セメント工場の社長の奥さんがつくり直しました。
(図47)
すごくきれいなものです。
(図48)
 これは大分のつり橋「九重夢大吊橋」です。つり橋だけでも人はこんなに来るとか思います。日本の中にもいろんなおもしろいものがあるなと思っています。
(図49)
 この庄内映画村は観光の名所にもなっている山形のものです。
(図50)
 私たちが今させてもらっている仕事の1つで、群馬県の草津で「湯源湯治街」という提案をしています。
(図51)
 大正時代の草津は、湯畑の周りにこういう昔の風情がありました。
(図52)
 今の草津はこういう感じです。
(図53)
 この中に、駐車場が3カ所ほどあります。一つが約300坪ぐらいです。まちの中心地に車が思い切り入ってくる。4年前に草津に講演に来いといわれた時に、「何故歩くことを中心にした温泉街にならないんですか」という講演をさせてもらいました。まちの一番重要な名所の湯畑まで車が入ってくるのは異常じゃないですかという話をしていました。その時聞いておられた中のお1人が町長になられました。「あなたのいっていることに賛成だから何か考えろ」といわれまして、A敷地、B敷地、C敷地を考えることになりました。

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