→日建グループへ





 PDF版はこちらです→pdf

(図82)

 

 

 

 

 

 こういうボードをつくって、今は裏道になっているけれども、川沿いがよくなれば全部お店になりますよという提案をしました。今はほとんど全部お店になっています。
(図83)
今はテントを、1日3000円くらいで貸して、土日はお店にしています。
(図84)
これはコンサートするようなところです。
(図85)
こういうにぎわいになっています。
(図86)
これはTOTOさんのテクニカルセンターで、世田谷区の桜新町にあるショールーム兼オフィスです。
(図87)

 

 

 

 

 

 これは1997年の計画です。頼まれたのは1991年か2年です。亀戸に超高層を1500億円ぐらいかけてつくるのがセイコーインスツルメンツの夢でもあったし、事業としても最高ということでつくることになり、この下に約1万坪ぐらいの商業施設がありましたが、これを考えろと依頼されました。たまたまここのセイコーインスツルメンツのオーナーの1人の服部純市さんが友人だったものですから、「なぜこれが事業になるの。もう一度考え直さないといけないんじゃないですか」という話をした。数字を見てみますと、1990年ごろは青山でも1万円か1万5000円ぐらいでオフィスが借りられたんです。2万円もしなかった。ここは5万円だったんですね。亀戸が悪いかどうかは別としても、「亀戸で何で5万円もするの」という話になりまして、1万5000円ぐらいの数字を入れました。三井不動産の多田さんという人と一緒に計算をしたんですが、20年で2000億円ぐらい赤字になるんです。数字を見せれば気がつくんですね。「セイコーのとんでもない大きな墓石になりますよ」「それは大変だな」といって、やめたんです。都計審もほとんど通っていたものですから、やめるのに5年ぐらいかかりました。
(図88)

 

 

 

 

 

 そこで、考えさせてもらったのが、亀戸サンストリートというものです。これは結果的には商業施設なんですが、考えは、6キロ圏の中に115万人の人が住んでおられますので、その人たちが日常の生活を楽しむために、自分たちがお金を使わないでも楽しい場所をつくったらどうか。商業施設というのは、お金を持って何か買いにくるんですが、そうではなくて、ここに行けばお金をもらえるという場所にならないのかという変なことを僕はずっと考えていました。人が集まれば何かが起こるというので、年間未だに1000万人ぐらいおいでになっていると思います。そのうちの600万人ぐらいは一銭もお金を使わずに帰ってしまわれる。
(図89)
この広場で700イベントあります。これは人が集まるので、いろいろな人がやらせてくれということでおやりになるイベントの数です。サンストリートの開発者はほとんどお金を出していない。5000坪の売り場がありますが、未だ180億円売るんです。この広場はすぐに4000~5000人は入るものですから、これから売り出しをしたい人がここで練習がてらコンサートをやるんですね。
(図90)
私は、日常というものをとらまえて考えると、日常というのはすごく継続力があると思っています。玉川高島屋のところに私は住んでおります。つくづくこのごろ、何で玉川高島屋の1階が日常生活食料品売り場にならないんだろうと思うんですね。シャネルやエルメスは要らぬやろうと思うんです。地下に行ったらいっぱい人がいるんです。何で1階でそれをやらないのかなと思うんです。百貨店の人がおられたら申しわけないですけれども、博多に百貨店が新しくできて、また1階は化粧品とシャネル、ディオール、ルイ・ヴィトンを入れていた。同じことしか考えられないのか、時代が変わっているのにと。僕は年とっていますので、許してほしいと思いますけれども、そう思います。
日常はすごく力があるんだと考えております。僕も余りお金は使わないほうなので、ブラッと行って、本当に使いたいときは使う。飲みたいコーヒーがあれば300円払う。そういう場所が、日本の戦後はすごく少ないと思うんです。
(図91)
これは、サンストリートを見られた長崎の方に、長崎の出島にこういう倉庫街があって、それを何とかしろといわれた。

      8  10 11 12 13 14 15
copyright 2011 NIKKEN SEKKEI LTD All Rights Reserved