主な論文
- 河津杏珠,佐々木邦明:緑被率の回遊・消費行動に与える影響を考慮した駅周辺地域の特性把握,土木学会論文集,Vol.80,No.20,2024.
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研究員
Kawazu Anju
「有限な地球環境の中で、人々が安全で快適に暮らせるまちとは」
土木工学と都市計画をバックグラウンドに、この問いを探求し続けております。
近年、災害の激甚化やインフラの老朽化、人口減少、ライフスタイルの多様化などに伴い、都市が抱える課題は一層複雑化しています。その中で、日常の賑わいと災害時の安全を両立させる「フェーズフリーなまちづくり」が重要になると考えます。
学生時代は、災害時と日常の双方で活用される多機能な都市の緑に着目し、人流データを用いて、緑が人々の消費行動や避難行動に与える影響を定量的に分析しました。多様なステークホルダーが関わるまちづくりにおいて、このような多角的・定量的なアプローチは、共通認識を形成するための重要な手段です。
そして社会実装の場において、大切にしているのは「対話」です。国内外で暮らした経験から、多様な価値観を尊重し合うことの重要性を実感してまいりました。皆様の希望に丁寧に寄り添い、客観的なエビデンスを共通言語としながら、合意形成と共創を支援いたします。変化の激しい時代だからこそ、柔軟に適応できるまちの仕組みを見据え、実効性のある解決策を皆様と共に追求してまいります。

小中学生時代を過ごしたシンガポールは、都市に積極的に緑を取り入れており、私のまちづくりの原点です。大きな街路樹が猛暑を和らげ、広い歩行空間で地域活動が活発化する様子を目の当たりにし、快適性と賑わいを創出する緑の力を実感しました。Singapore Botanic Gardensでは、絶滅危惧種を含む熱帯植物に触れ学べるとともに、歴史的樹木を守るHeritage Trees認定制度を通じて自然保護への意識を高めています。エリア全体がグリーンインフラのGardens by the Bayは、エネルギーの自給自足システムで観光と環境を両立し、水資源不足を補うMarina BarrageやMacRitchie貯水池は、生活の基盤となりながら憩いの場を創出しています。このような環境が身近にあり、フェーズフリーに関心を持つようになりました。
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