谷 大変長らくお待たせいたしました。ただいまから第2回NSRIフォーラムを開催させていただきます。本日もお忙しいところ、お越しくださいまして、まことにありがとうございます。
さて、本日のファシリテーターは、日建設計総合研究所上席研究員の山村真司でございます。
それでは、早速始めさせていただきます。
山村 皆さん、こんにちは。日建設計総合研究所の山村と申します。日建設計総合研究所は「NSRI」と略しておりますけれども、このフォーラムはNSRIフォーラムという名前で新装オープンしておりまして、本日は第2回でございます。
総合研究所は、都市と環境、エネルギーといった融合分野の中でコンサルをさせていただいている会社でございます。このフォーラムは、違う名前で1988年から300回を数えております。NSRIと冠名がついてから、NSRIの人間がやらせていただくのは今日が最初でございます。
そういう意味で、環境と都市ということで、トピックとして「低炭素都市の実現」をテーマに挙げるのがふさわしいかと思いこのテーマを選ばせていただきました。
私は環境エネルギーのエンジニアですが、温暖化の実態をより理解いただくために皆さんにお話しするときにどうしてもネガティブな内容を言いいがちです。つい最近も、気象庁から、21世紀末に平均気温が約3度上昇するといった発表がありました。低炭素化の一層の推進はもちろんですが、ライフスタイルを変えていくしかないといったコメントが出ており、もう無理なのではないかといった雰囲気も出てきているところでもあります。このようにエンジニア的な視点からはどうしてもそういう話になってしまうので、なかなか実現に向けて明るく進んでいけません。
そこで、今日このテーマを進めるに当たって、少し違う分野から低炭素化に取り組まれている方がいいだろうということで、村木先生にお願いした次第でございます。
村木先生は、横浜国立大学で学位をお取りになった後、東工大の助手を経られて、今、千葉大学の大学院工学研究科の建築・都市科学専攻の准教授であられます。環境未来都市とか中央環境審議会の委員も歴任していらっしゃいまして、そういう意味では、都市分野からエネルギーを見ながら、かつ国や自治体とも近いといった、稀有な存在でもあると思っております。まさにこのテーマをお話しいただくのにピッタリかなと思ってお願いいたしました。
まず先生にご講演をいただきまして、その後に、第2部ということで、数名でのパネルディスカッションの形で、また議論を深めていきたいと思っております。
それでは、先生、お願いいたします。
村木 皆さん、こんにちは。千葉大学の村木と申します。「低炭素都市実現に向けて~これからの官民連携の形を考える~」ということでお話をさせていただきます。
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